一口に体脂肪と言っても、二種類あります。

ひとつは、体の機能を維持する上で絶対に必要な「必須脂肪」で、もうひとつはエネルギーを蓄積する目的で体につく「貯蔵脂肪」です。


必須脂肪は中枢神経や臓器に含まれていて、男性の必須脂肪は体脂肪率でおよそ3%、女性はおよそ12%とされています。
 
女性の必須脂肪が男性の4倍あるのは、乳房や臀部に脂肪が多く、かつ女性の生理機能を維持するのに男性より多くの脂肪を必要とするからです。
 

 
必須脂肪は文字通り絶対必要なものなので、どれだけ過酷なダイエットを行っても、体脂肪率は男性なら3%、女性なら12%を切ることはありません。
 
もし切っているなら、それは生理機能を維持できないことを意味します。
 
貯蔵脂肪は、一般にダイエットなどで取り沙汰される「脂肪」であり、体脂肪から必須脂肪を除いた脂肪です。
 
一般に「女性は男性より脂肪が多い」と言われますが、貯蔵脂肪だけを考えれば男性と女性で大差はありません。
 
いずれも一般的な貯蔵脂肪の割合は約12%です。
 
体脂肪全体であれば、男性は平均が約15%、女性では約25%です。
 
カロリー過多や運動不足やダイエットなどで増減する(いわゆる太る・やせる)のはこの貯蔵脂肪であり、必須脂肪の量は変化しません。