多くのハリウッドのセレブが実践している「ゾーンダイエット」は、ただ単に体重を減らすだけでなく、病気を予防する効果もあります。

ゾーンダイエットの提唱者、バリー・シアーズ博士によると、ゾーンダイエットは体内ホルモンを一定の状態(ゾーン)に保ち、毒性脂肪であるアラキドン酸の生成を防ぐ作用があります。


毒性脂肪が増えると細胞に炎症が起こり、これが糖尿病などの慢性疾患の原因になると言われています。
 
毒性脂肪を減らすのは、ゾーンダイエットにおける大きなポイントになっています。
 

 
メキシコのマニュエル・ウリベ氏(当時45歳)は、2008年版ギネス・ワールド・レコードに「世界一重い男性」と認定されました。
 
体重は何と、およそ560kg。
 
このウリベ氏がゾーンダイエットを行いました。
 
その結果、160kgものダイエットに成功したのですが、それでもまだ体重は400kgもあります。
 
どう考えても太りすぎですが、驚いたことにウリベ氏はメタボリックシンドロームではありません。
 
それはゾーンダイエットにより毒性脂肪が減ったため、糖尿病などの生活習慣病リスクも低く抑えられているのです。
 
ゾーンダイエットが米国で支持されているのは、米国の食事情も関係しています。
 
ネットで時々話題になるように、米国ではパンやピザ、パスタなど精製された炭水化物が大量に食します。
 
その結果、体内で炎症を抑える作用のあるオメガ3系脂肪が減少し、毒性脂肪が増加する米国人が増えてしまいました。
 
毒性脂肪が増えると、糖尿病やアルツハイマーの発症リスクが高まります。
 
これらの病気が増えると、医療・保険システムに多大な負担をかけてしまいます。
 

 
ゾーンダイエットでは、摂取する炭水化物の量をある程度セーブし、減量を図ります。(炭水化物摂取量をゼロにするわけではありません)
 
するとウリベ氏の例でわかるように、肥満にまつわる病気も減少します。
 
炭水化物を大量にとる米国式食習慣の欠点を改善し、結果的に医療・保険システムへの負担を軽くする狙いがあるのです。